結論
個人的所感としては、他のサプリメントよりは効いているかも
エビデンス(根拠)の観点からは、沢山の臨床研究が行われている
ただし、結論は一貫していないため、明確な根拠という観点からは推し難いかもしれない
サプリメント
サプリメントとは、この名が示す通りあくまでも「補助的に」使用すべきものです。
栄養のメインは、通常の食事になります。
例えば、プロテインが良いと聞いた人がいたとします。
食事で十分にタンパク質を摂っているのに、アドバンスとしてプロテインを摂取していたとします。
この人は、サプリメントの概念からすると、正しい使い方とは言えません。
正しい使い方とは、忙しい毎日で食事のバランスが悪く、補助的にサプリメントを摂取する場合などは有用です。
サプリメントと臨床研究
とはいえ、サプリメントに関する臨床研究はたくさんありますが、サプリメントの効果が示されているものはあまり無いようです。
根拠という観点からは、骨粗鬆症に対するビタミンDなどがあります。
ビタミンDは骨を作るために必要なビタミンです。
ということは、ビタミンDを摂取すれば骨が強くなり、骨折が減るのではないかと考えるのは妥当です。
しかし、ここに臨床研究の難しさがあります。
試験管内で行われる研究は、ある程度統制が効きますが、臨床現場では人種以上に食生活や生活習慣などの、複合的要因が加わってきます。
そのため、生理学的によいとされる方法であっても、その多くは臨床研究では否定されています。
例えば、糖尿病の血糖コントロールをタイトに行うと、死亡率が増加したというACCORD研究などは、その代表と言えるでしょう。
ロディオラの効果
結論からいうと、明確な効果というものは示されていなそうです。
PubMedで「rhodiola」で検索すると、1000件を超える研究がHitします。
ランダム化比較試験にLimitをかけると46件、メタ解析が6件でした(2022年9月9日検索)。
狭心症を減らす、精神的身体的倦怠感を減らすなどの効果がありそうですが、どれも明確に推奨できますという根拠までは得られていなそうです。
この辺の研究の難しさは、先にも書いたように「交絡因子」が多数存在する影響もあると思います。
交絡因子とは
有名なものでは、喫煙者は肺癌が多い。
飲酒をする人も、肺癌が多い。
といったものです。
でもこれ、喫煙との「因果関係」があったとしても、飲酒との因果関係は実ははっきりしていません。
答えは、喫煙者は飲酒者が多いという事になります。
あまり詳しくは書きませんが、交絡因子にもより「上位の交絡」があります。
ここでのたとえでは、飲酒・喫煙ともに肺癌との関連性が示されたけど、より上位に関連しているもの(因果があるもの)は何かということが重要になります。
ロディオラの実感
感想としては、サプリメントの中では効いている感じがあります。
わたしの場合、寝ることに困ったことは殆どありません。
けれども、夜にロディオラを飲むようになってから寝付きが悪いことを実感しました。
朝に飲むようにしたら、以前のようにすぐ眠れるようになりました。
なんとなくの倦怠感は、コロナ後遺症でも多いようです。
個人的にも、補中益気湯などを試して見ましたが、効果というほどは実感できませんでした。
ロディオラはなんとなく、倦怠感も減らしてくれるように思います。
個人の実感とエビデンス
このあたりの「実感」に関しては、漢方薬も同様に個人の実感に依存します。
つまり、根拠がどうこうというよりも、その人には効果を示したということで良いと思います。
ランダム化比較試験とは、現存する根拠の創出で最も高い位置にある手法です。
しかし、このポピュレーション(対象)の割付けには、介入群で効かない人がいる一方、非介入群で聞く人がいるのも事実です。
病院で使われるような、効果かつ医療費を膨大に使うような場合は、「根拠」こそが最大多数の最大幸福と言えます。
けれども、自費かつサプリメントのようなものに関しては、自分で良いものを色々と試してみるのは「あり」だと思います。
副作用には注意
ただ注意しなければならないのは、サプルメントでも「副作用」を起こす可能性はあります。
例えば、他の薬剤との相互作用や肝障害を始め、重篤なものでは肺傷害やアレルギー反応など注意して使用するという前提は薬剤と同じです。
まとめ
ロディオラは、なんとなく倦怠感を減らし、なんとなく活気が出るような気がする
メンタル的な効果もありそう
沢山の研究が行われているが、明確な根拠という観点からは万人に推奨できるものとは言えないが、効果がある人もいる