目次
はじめに
本書のタイトルは、心が「スーッ」と晴れるほとけさまが伝えたかったこと永遠に変わらない33の大切な話です。
宗教
日本人は無宗教が多いようです。
たしかに、多くの日本人はそのように感じているのでは無いでしょうか。
逆に、熱心に新興宗教の布教活動を行っている方との熱意の差が激しいようにも感じられます。
これは、無宗教と新興宗教との間が無いことによる、ギャップもあるような気がします。
最近は、欧米人ですら無宗教の方も増えてきていると聞いたことがあります。
何か心の拠り所として、宗教には沢山助けてもらうことができるはずです。
わたし自身も新興宗教はありませんが、宗教に関する話は特に古典的宗教に関しては、興味を持ってしまいます。
この本は、仏教とそれ以外というものではなく、どのような宗派においても正しいと思う在り方は自分の中に取り入れることの重要性を示しているように思います。
相手が的はずれなことを言ってきた時
この様な場合は、露見とした態度をとるのではなく、受けいれる冒頭に「(あなたがそのように言ったこと)わかります」と、前置きをつけることで一度自分を落ち着かせることができます。
まず、受け入れるための準備を常に整える
まずは、何事も一度は受け入れる。
受け入れてから、考える、そのけっかアクションに起こすことが大事です。
これが、ありのままを受け入れた場合は、反論として怪訝な態度として出るかもしれませんし、実際に反論してしまうかもしれません。
争いごとの多くは双方の責任
争いごとは、双方に原因があるとされます。
けれども、怒りの場合は一方的に「あいつがわるい」の一点張りで、周りが見えていません。
そのために、まずは受け入れる必要があるのです。
受け入れる時間を稼ぐことができれば、怒りとしての行動を抑えることが可能な確率はグッと上がるはずです。
自分だけ、自分中心
本書では、自分の事しか考えない人の事を「我利我利亡者(がりがりもうじゃ)」と呼んでいます。
自分の利益や都合ばかり考えていても、最終的には自分の周りから人はいなくなり、孤独になって苦しむことに繋がるとされています。
権威
とくに顕著なのは、権威により人が集まっている場合です。
〇〇教授や〇〇部長といった、タイトルはその権威に人が集まってきているだけであり、その権威を失った瞬間から人は寄り付かなくなります。
一方、教授や部長といわれる方でも、教授職を早期退職される方もいらっしゃいます。
そのような方は、たいてい権威によらず人々が集まってきますので、どこに自分のフィールドを移されたとしても活躍されている方が多いように思います。
学府最高の国家資格
医者や弁護士は、それぞれ理系と文系のトップとされています。
そして、人々の人生と寄り添って然るべき職業であるはずです。
けれども、権威ばかりを振りかざしている人はとても多いです。
なぜ、相手は自分の出した支持を適切に実践することができないのか、一度内省してみることをおすすめします。
内から外
これは、インサイドアウトとアウトサイドイン(7つの習慣より引用)と呼ばれるものです。
インサイドアウトは、自分が変わることで相手に少しづつ影響をあたえ、最終的には相手が変わるということです。
アウトサイドインは、自分は変わらず権威により支配しようとしていますので、結果的に対象とする人は何も変わらないということになります。
つまり、何度言っても同じことをしてしまう可能性があります。
例えば、家庭環境
例えば、子育てや家庭環境でも感じている方もいらっしゃるかもしれません。
何度片付けて、といっても片付けない場合は、自分を振り返ってみるとよさそうです。
結果的に、毎回レコーダーのように繰り返しているだけですので、子どもや家族には何も伝わっていないのです。
そして、毎回やっていないことを相手のせいにして、家庭環境がより悪くなるという悪循環に陥る可能性があります。
だから、まずは自分が何か少しでも変わることを最優先にすべきです。
職場でも同じ
職場でも同じく、遅刻を繰り返している人に上司として説教したところで何も変わりません。
先に書いたように「(あなたのいっていることは)わかりました」というところにすら行き着いていないのです。
ただ、その場だけ反省した態度をとっているだけなので、結果的にまた同じことを繰り返すという事になります。
自分しか見ない人は孤独
自分しか見ない人は孤独です、と本書でも書かれています。
仰るとおりです。
人を対象とする職業である医療人だからこそ、思いやりの心を持ち孤独から開放されたいものです。
自主的と主体的
主体的と自主的にも通じる話のように感じます。
主体的ということは他者がいます。
けれども、自主的には他者がいません、自分だけです。
自主的に何かをやるということは、自分のためにとっては良いことですが、周囲を含めた関わりとしては、主体的であるべきです。
知行一致
知行一致についても書かれています。
知行一致(ちこういっち)とは、心に知っていることは、必ず行動に表れるということです。
CAPのGAP
医療界では、CAPのGAPともいわれます。
CAPとは、わかる・できる・実践できるを英語にした際の頭文字です。
だれでもそうですが、すぐに「わかりました」と言いがちです。
けれども、本質としては何も理解していない場合というのは、かなり多い、というかほとんどです。
無知の知
これは、ソクラテスの「無知の知」とも通じるところです。
結局、自分が如何に無知なのかということを理解していない人は、ごく一部の人だけです。
それ以外の人は、働いていくうちに勉強しなくなり、それなりに知っていると勘違いしてきます。
けれども、自分は知らないという前提であれば、勉強を続けるしかありません。
基本的には、人に教えることができるくらいになれば、わかっているという事になります。
多くの医療者は、このあたりの、「分かる」ということを「分かってほしい」といつも感じます。
知行一致の観点からは、ホントに知っていることは行動に表れるはずですので、知っている人材を増やすことで本来やるべきことは実践されるはずです。
その状況が、分かるということで、その結果医療の質の向上に繋がります。
たとえ話
本書では、散歩中の毒矢のたとえ話も書かれています。
簡単に要約すると、毒矢が刺さり応急処置としては、その矢を抜くことなのですが、この矢が刺さった方は、矢を射たものはだれか、その毒は何が塗られているのか、それが分かるまでは抜いてはならんということで、結局命を落としたというお話です。
一見、賢いように思いますが、結果的に命を落とすことになったこの方は、実は愚か者です。
賢いことばかり言っていても、実践が伴わなければ意味がないということを伝える話の様に感じます。
大事なことは何か?は常に考えるべき事項であり、最も大切な事です。
おわりに
他にも沢山人生の教訓が書かれています。
とても読みやすい本ですので、おすすめです。
わたしは、KindleUnlimitedで読みました。
KindleUnlimitedはAmazonの月額約1000円の読み放題サービスです。