結論
- 住宅ローンは、膨大な負債
- 長年の負債を少しでも楽にするため、マネーリテラシーは重要
建売やマンションの場合は、宣伝費がかかる
もはや有名な話ですが、マンションの場合購入した時点で既に2割引と言われています。
この2割は、たとえば6000万の場合1200万円は宣伝費ということになります。
つまり、大手でなく宣伝費を打つことができない場合は、4800万円で購入できるということになります。
実際は、そんなにうまい物件はありませんので、2割まではいかなくても宣伝費を支払うことになります。
逆説的ですが、売却する場合は宣伝費にお金を使っている大手デベロッパーの物件は比較的売りやすいと言えます。
ブランドとしての価値の上乗せということになります。
まとめると、住んでから最も多くの時間を過ごすはずの室内は、宣伝費によらず同程度ということになります。
室内が同じであれば、なるべく安く済ませたいというのが、多くの人が考える事ではないでしょうか。
あとは、立地こそがすべてと言えるでしょう。
実際駅の近くは、色んな意味で便利な場合が多いはずです。
とくに電車を使っての通勤が必要な場合は、毎日の事ですので駅までの時間は適度が良いはずです。
逆に駅直結とかになると、あまり歩く時間も少なくなりますし、駅徒歩5分程度が目安かもしれません。
駅5分には、色んな5分があります。
たとえば、新宿駅の場合駅まで5分でも、駅についてからさらに数分かかる場合もあります。
通勤に関しては、実際にやってみなければわかりませんので、購入しようとしている周辺に事前に住んでいるというのが最も良いのでしょうが、なかなかそういうわけにもいかないでしょう。
担当の販売員とのやりとり
マンションを購入する場合は、担当の販売員との交渉を行い最終的に購入を決定することになります。
どんなにいい人だったとしても、相手は契約させることが仕事ですので、極端な話その後の購入者の人生なんて考えていないといえばそうなのかもしれません。
とはいえ、それは極端すぎる論調で快適な生活を送ってもらうために、親身になって相談に乗ってくれる販売員もいると思います。
だまされてはいけないのは、例えば住宅ローン控除や低金利を前面に出して、契約を行おうとする販売員も多いです。
この辺は魚釣りと同じで、サカナがかかれかかれと思っていると、魚は違和感を感じてしまいます。
その結果、釣果に繋がらないということになります。
対象者の多くは、健康な未来のあるそしてお金もそこそこある人が多いはずです。
人生の初心者ではありませんので、早々簡単に明らかに違和感を感じる餌には食いつきません。
そこで、販売員はあの手この手を使って契約に持ち込もうとします。
契約者側もある程度、その物件に興味があり購入の意志があるからこそ、販売員とのやり取りを行います。
その結果、納得できた場合に契約を交わすことになります。
このとき決して、無理なローンを組まないことが鉄則です。
借りられるお金 ≠ 返せるお金です。
銀行に借りられると判断された場合でも、住宅ローンを返済できるとは限りません。
ギリギリのローンを組んでしまうと、住宅のために生活しなければならなくなります。
住居費を支払うために、食洗機を使わないなど、わけのわからないことになりかねません。
たぶん、快適な生活を送れる住居は、月々の支払いが安くても、冷暖房やミストサウナなどをケチケチせずに使えたほうが快適でしょう。
夢のマイホームを購入しても、毎月のローンのために節約しているようでは、地球のためには優しいかもしれませんが、本末転倒です。
持ち家を検討する時期
買いたいとき、というのが買い時なのでしょうが、基本的に持ち家は負債になりがちです。
資産になる家は、現在売却した場合に、資産が借金を上回っている場合と言われています。
つまり、資産が500万円ある場合、自宅を6000万円で購入した自宅が3000万円で売れる場合、2500万円の負債ということになります。
家は持っていれば売れるわけではありません。
売る気がない場合こそ、なるべく安い家の購入を検討したほうが良いでしょう。
持ち家の場合、金額が膨大であるだけに、人生で2度購入するという人は比較的稀な部類といえます。
たとえば、500万円の車を購入したけど、売るときには30万円でしたということは人生で何度か経験すると思います。
その場合は、こうすればよかった、という戦略を立てることができます。
けれども住宅の場合は、人生で1度きりという場合が多いので、次買うときはこうすればよかったというのは、あまり意味をなしません。
つまり何が必要かと言うと、先人に学ぶということです。
個人的には、証券口座などの給与以外での収入やサラリーマンができる税金対策などの、マネーリテラシーを高めた上で購入することをおすすめします。
マネーリテラシーと実践力があれば、20代のころから複利を最大限に活かすことができます。
その増えたお金だけで、自宅を購入することも可能かもしれません。
マネーリテラシーとは、使う力や貯める力など総合力が必要です。
どれか1つだけでは効果の乏しいものとなってしまいますので、総合力が必要になります。
そのとき初めて自宅を購入する判断をしても、遅くはないでしょう。
人生一台の買い物なだけに、なるべく失敗はしたくない
夢のマイホームですが、どうしても後悔することはあると思います。
個人的には、ネット銀行の活用は大きく検討すべきであったと感じています。
自宅を購入する上で最もネックになるのが、ローンです。
通常35年ローンですが、借入金額が膨大ですので、金利も膨大になります。
住宅ローン控除を利用すれば、4000万円までの場合は1%の補助が10年間所得税から控除されるというものです。
この制度も、どんどん変わっていきますので、自宅購入の際には参考にすべき重要な政策です。
例えば、4000万円の1%だと毎年40万円、10年で400万円の控除になります。
とはいえ、固定資産税などに支払う金額も持ち家の場合だと増えますので、ほんとに有益なのかは考えるべきです。
持ち家は負債であるということは、常に考慮すべきということになります。
銀行はこれから潰れる時代になってきています。
そんな中、ネット銀行の活用においては、一個人としては有益しか無いと感じています。
例えば、住宅ローンの場合も金利が安いですし、振り込みやコンビニATM利用料も制限はありますが無料です。
さらに、ネット銀行ですのでいちいち通帳に記載する必要もありませんので、資産の把握も行いやすいです。
個人的には、メインバンクはネット銀行を利用しています。
具体的には、証券口座と同じ銀行口座がおすすめですので、住信SBIネット銀行か楽天銀行の2択と考えてもらえればよいでしょう。
マネーリテラシー
トマ・ピケティ氏の有名な論説に、「r > g」というものがあります。
簡単に説明すると、昇給よりも株式の上昇速度のほうが大きいということです。
給与所得の場合、毎年多少の昇給はあると思います。
年収500万円の場合、毎月5000円の昇給だったとします。
年間にして、6万円の増加に過ぎません。
昇給が月々1万円の場合でも、年間12万円しか給与所得は増加しません。
この500万円を、例えば全世界株式インデックス投資に投資すると、長期的にみれば5%程度は利益が得られるとされています。
500万円のうちの5%ですので、25万円ということになります。
この差は当然ですが、とても大きなものになります。
インデックス投資を利益確定すれば、20%程度は税金として搾取されますが、それでも20万円の利益になります。
そして元手(資本金)が多ければ多いほど、この比率に準じて自分の所得は増えていきます。
さらに、複利により2年目は525万円の5%ということになり、最終的には指数関数的に資産は増加していきます。
5万円が10万円になれば、2倍です。
1000万円が2000万円になれば、2倍です。
どちらも同じ2倍ですが、その差は歴然です。
何事においても重要なことは、続ける(辞めない)ということです。
他には、NISAやiDeCo、ふるさと納税や医療費控除など、様々な税金対策はあります。
基本的なところだけでも抑えてから、自宅の購入に望んだほうがより後悔は少ないかもしれません。
尚、インデックス投資の増加は住宅ローンの繰り上げ返済でも同じ考え方です。
住宅ローンの金利よりも、インデックス投資の増加比率のほうが高ければ、繰り上げ返済をする意義は少ないです。
そして、少なくとも住宅ローン控除のある10年間(今後期間の延長など制度は変わる)は、繰り上げ返済は行わないほうがよいです。
まとめ
- 住宅ローンは、ネット銀行がおすすめ
- とはいえ、きちんと比較すること
- 自宅を購入する場合は、証券口座を活用しマネーリテラシーを少しでも高めてから購入したほうがよいかも
- 国の制度は、色んな人が発信しているので有効に利用する