目次
はじめに
著者のJUNKOさんは、経歴をみると世界標準言語力アドバイザーと書かれています。
とにかく、行動力のある方なのだと感じます。
コロナウイルスで出版が遅れたと書かれていますので、比較的最近の本です。
わたしは、Kindle unlimitedで読みました。
Kindle unlimited
Kindle unlimitedは、月額約1000円で使える電子書籍の図書館みたいなものです。
一度に10冊まではレンタルOKですが、返却の必要性はありません。
10冊以上は、購入できないのでどれか1冊読む権利を返して、新たな本を購入します。
そんなシステムです。
わたしの場合は、比較的Kindle unlimitedを使用していますのが、最終的に手元に残りません。
そのため、なるべく読んだ本のことを残しておこうと、Kindle unlimitedで読んだ本の紹介が多くなっています。
それでは、本の感想です。
日本人は日本のことを知らない
これは、よく聞きます。
本書では、お茶を淹れるときに、なぜ3回まわすのかということは、むしろ日本のことを学んでいる外国人の方が知っていると書かれています。
日本に入れば、日常会話では不自由なく言語のやり取りがなされます。
けれども、日常で使われている言語は、本来言葉がもつ力の数%しか使い切れていない人が多いのではないでしょうか。

若者言葉?
その代表的なものが、若者言葉(というのでしょうか)です。
例えば「やばい」とかそんなたぐいの言葉です。
なんでも「やばい」とか「かわいい」と表現するのは簡単ですが、それでは語彙力がなくなっていくのは当然です。
それをわかった上で使うのであればよいのですが、当たり前に使うのが「やばい」のです。
ネイティブの場合、通常意図的に言葉を選択するというよりは、自然にでてくるパターンとして使っている方が多いと思います。

自分の言葉を文字起こしすると癖がわかる
たとえば、自分の話している言葉を文字起こしして読むと、いろんな癖などがわかります。
語彙力が少ないという事にも気づきます。
ビデオでも音声でもよいので、自分を俯瞰的にみる努力は、こんなところでも必要になってきます。

近くの観光名所には行かない
日本人に限りませんが、身近に有名な観光名所があったとして、なかなか行かないという人が大半だと聞いたことがあります。
けれども、その観光名所には全国から人が押し寄せてきます。
近くにいて、いつでも行けるからこそ行かない、いつか行こうと想い数年が経過しているということもあるそうです。
身近にありすぎると意識しませんので、観光名所にも行かなくなります。
身近にあることで、逆に意識するということは、言葉においても重要です。

第一言語の重要性
本書でも第一言語の重要性を問うています
本物のバイリンガルで無い限りは、第一言語を主体として多言語を構築していきますので、第一言語が不十分だと、第2言語も不十分なものとなります。
その結果、出来上がるのがセミリンガルといって、日本語も外国語も半分の語彙力しかつかない状態となります。

国語を制する者は全てを制す
我々日本人にとっての第一言語である日本語を制することで、全てを制する事すら可能となります。
その最たるものが、小学生の算数の文章問題です。
この文章問題ですが、小学1年生向けですら大人が呼んだら意味がよくわからない問題がたくさんあります。
つまり算数の問題を得には、日本語の読解能力が必要になるのです。
日本語さえ理解できれば、あとは式にすることで、単純計算になります。
単純計算は、繰り返しで鍛えるしかありません。

国語力を鍛えるには親の関わりが重要
しかし、国語力の場合は一朝一夕には鍛えることは困難です。
国語力を鍛えるには、まずは家庭での親の語彙力が重要とされています。
親が単調な表現しか使わなければ、子供の語彙力も同じ程度になります。
相手は何を問いかけてきているのかが分かるようになる
さらに国語力を鍛えれば、著者が何を言いたいのかが分かるようになります。
そうなれば、問題が問いかけてきているという状態になり、出題者の意図が分かるようになります。
出題者の意図が分かるということは、テスト全般においても、良質な成績を残すことが可能となります。
例えば、ひっかけ問題とか意図的に作成されます。
問題作成者の意図が分かることで、自ずとこれは引っ掛け問題であるということが分かるようになります。

日常会話でも相手は何を問いかけているのかを明確にする
これは日常会話においても重要で、相手は何を言いたいのかが明確になれば、テストの成績も良質なものとなってきます。

自分を知る;メタ認知
冒頭の日本を知るという部分にも繋がりますが、まずは自分を知るということは大事です。
自分を知るには、自分を客観的・鳥瞰的にみる必要があります。
いわゆる「メタ認知」と呼ばれるものです。
サッカーにもよく例えられますが、プレイヤーとして鳥のようにフィールドを鳥瞰的に見るという努力の必要性問うています。
これは、あまりにも自分勝手なケースが社会生活ではときにみられます。
そのシーンを客観的に評価することで、自らの行動は正しいのかを判断することも可能になります。

まとめ
- 自分を知る
- 自分の日本語能力を知る
- 自分を知ることで、対外的な自信に繋がる
- 体外的な自信につながれば、自分を客観的にみる事にも繋がる