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【読書】チームを変える習慣力

10/11/2020

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はじめに

相手をコントロールしようとしない

子供のいない方にはわからないかもしれませんが、自分の子どもであっても、血はつながっていたとしても”他人なのでわかり会えない” という前提から、わたしは始めるようにしています。
相手が自分の子供だからといって、何でも言うことを聞くようではいつまでたっても、自律・自立した人としては成熟しません。

この関係性は、社会人でも同じです。
他人・部下・年下の人材をコントロールしようとする方は、社会には沢山いらっしゃいます。
みんながみんな、社会で必要なマネジメントに関するスキルを身につけているわけではありません。

空気を読む

例えば「空気を読む」ということも、その1つです。
空気を読んでほしい人は、結局は自分の思うままに動いてほしいという事なのです。
しかし、他人とはわかり会えませんので、自分の思うままに動けるはずが無いのです。

こうなると、良かれと思って起こした行動が、全て裏目に出てしまいます。
そして、上司や先輩との関係性構築は、より難しいものとなります。

他人を動かすもっともてっとり早い方法は、自分が変わることだと言われています。
インサイドアウトという考え方です。

コロンビア号

スペースシャトルコロンビア号の事故原因についても、組織論の一部として言及されています。
これは、エンジニアは打ち上げに際しての懸念事項があり、進言したものの上司には相手にされなかったというものです。

医療事故

医療業界での医療事故も大抵はこの様な形でおこります。
例えば、大阪大学中央クオリティマネジメント部門のホームページには、以下の動画があります。
これは、誰が悪いとかではなく、気づいたことを共有できずに起きた事故であるといえます。

https://www.hosp.med.osaka-u.ac.jp/home/hp-cqm/ingai/instructionalprojects/teamperformance/

ノンテクニカルスキル

自分の専門ではない部分のスキルということです。
コミュニケーションエラーも、ここに入ります。

医療業界の対岸として提示されることの多い航空業界では、これらのノンテクニカルスキルや事故防止への取り組みを始め、シミュレーション教育など、医療業界とは比較にならないほど進んでいるといわれています。

診断におけるバイアス

診断に関しても同じく、様々な「バイアス」があります。
そのなかでも上司の診断を疑う事なく追従するバイアスを、overconfidence biasと呼んでいます。

この様な、バイアスや医療事故と呼ばれる類いのものはノンテクニカルスキルが原因であることがほとんどです。
そして、ノンテクニカルスキルによる事故やOverconfidence biasが起こるための、組織風土が根付いている事がほとんどです。

わたしが以前勤務していた病院では、とにかく怒鳴り散らす医者が比較的たくさんいました。
そんな医者に対しては、いろいろなディスカッションもできませんし、危ない状況が生じていたとしても、進言できず結局医療事故が顕在化してしまうということになります。

その最たるものが、スペースシャトルの事故であると言えます。

健全なマネジメントにおける女性の重要性

当然ですが、世界の人口の約半分以上は女性です。
しかし、日本に代表されるように、社長など権威のある職種についている女性が少ないことは、ときに問題となっています。
これは、日本だけでなく比較的リベラルな思想を持つアメリカでも同様です。
米国の大統領に過去女性がいないことからも、伺えます。

男性と女性が思想が異なるのかと問われれば、わたしにはわかりません。
しかし、大きく分けて男性と女性という2つの性別(+αとしてのLGBTなど)がある以上は、女性も権威ある職種に就くことで、男性にはわかり得なかった女性の働きやすさのカイゼンは起こるような気がします。
その結果、組織全体の生産性向上につながれば、女性が権威ある職種に就くことは何ら問題のないことであると言えます。

ポジションパワー

知識のない方ほど、ポジションパワーに頼ります。
例えば、医療の世界では看護師長という方がいらっしゃいます。
わたしの経験では、看護師長は健全なマネジメントをしている方は、ほとんどいません。

看護の世界では女性中心の職業団体であるからこそ、結婚、妊娠や出産などのイベントにも寛容でありるべきです。
しかし、実際の看護職の多くは、妊娠や出産において少なくとも看護師長からは良い顔をされません。
看護師長は自分のポジションパワーを盾に、スタッフをただの1人の看護師としか思っていないからそうなります。

ポジションパワーを発揮する傾向にある人の特徴としては、知識がなくそれぞれの個性を活かす努力をしていません。
本書でも、3流以下と称されています。

結果として、女性社会である看護師が、女性の働き方に置いてはリードすべきなのですが、その様な活動がなされていないということは、非常に残念ですしインテリジェンスの問題も沢山あるのだと感じます。

タテの関係性とヨコの関係性

タテは上司と部下といった関係性です。
ヨコは、組織におけるチームとしての関係性です。

もちろんプロジェクトでは、リーダーが必要であることは言うまでもありません。
ただし、プロジェクトリーダーの視点は、タテの関係性ではなく先を見据えています。
目標に最短距離で到達するためには、どのようにマネジメントすればよいかを考えます。
その日その日を乗り切るだけでは、未来予想図は見えていないのと同義です。

なぜタテの関係性になるのか

これは、知識不足が最たるものではないかと思います。
過去のやりかたを踏襲することは、わたし個人としては全く正しいものだとは思いません。
その部署で長く働く者にとっては、居心地のよいものになっているのでしょうが、ベテランにとって居心地がよいことは、新入職者の居心地がよいこととイコールではありません。

そのためには多様な知識をつけ、組織を構築するもの、それぞれの強みを理解することが必要です。
強みが無いというのであれば、強みを身につけられるようなアドバイスが必要です。

人は強みを持つと伸びます

よく、学校の勉強でも得意分野を強化することで、他の教科の成績も伸びてくるといいます。
それと同じ現象で、他分野とはある程度パラレルな関係性にあることがわかります。

算数の成績を伸ばすには、読解力が必要なので当然国語力の強化が望まれます。
社会でも理科でも、出題者は何を意図しているのか、を分かることは成績を伸ばす最たるものです。
相手が何を意図しているのかがわかれば、テキストを読んでも何を伝えたいのかが伝わってきます。

ただし、普通の人に何もせずに伝わるかと言われれば、そうではありません。
だから、具体的に端的に結論から伝える、という事が必要なのです。

よくプレゼンでも、5分位喋ってからようやく結論に到達する方がいます。
その5分は、無駄な時間である可能性が高いです。
プレゼンは端的に、ただし必要な情報は全て盛り込む事が必要です。
これは、MECEと言われるもので、漏れもなくダブりもなくと言われる所以です。
そして、プレゼンの本質からずれる部分は、バッサリと削ぎ落とす事が必要になります。

主体性をもつ人材を育成する

たとえば子育てもそうですが、大抵の子供は親の言うことをたまにしか聞きません。
けれども、親の言うことを聞くことが「いい子」というレッテルを貼られます。
ホントに、親の言うことを素直に聞く子がいい子、であるのかは疑問です。

これは、上司と部下の関係性においても同じです。
老子はマネジメントにおいて、もっとも良い上司は「いてもいなくてもわからない上司」と言っています。
これは、部下が主体的に行動をおこしているため、上司が必要以上に介入する必要性が無いためです。
また、上司目線では部下がストレスなく働けていることで、部下もコントロールされている感覚なく、勤務する事ができているためであると言えます。
このとき、部下はあまり考えていない事がほとんどですが、いるかいないかわからない上司は色々と考えた末の実践なので、綿密にコントロールされているのです。

また、プロジェクトを任せられることでの、主体性も身につきます。
責任をもつことは、成長に繋がります。
ただし、当然ですが時には道を外してしまいますので、軌道修正をわからないように行っているのが、できる上司なのです。

まとめ

  • チームとして機能させるためには、多様性をもちそれぞれの個性を活かす事が必要
  • 疑問点について、言及できるチームヴィルディングが必要
  • 常に、未来(先)を見据えて行動する

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  • この記事を書いた人

R-NURSE

関東地方の総合病院で働いている、臨床看護師です。救急系の集中治療室を経て、現在総合診療内科勤務です。診断とか研究とか、投資とか興味は色々です。

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